ブルームバーグ

「金利上昇は今後も続く」という中央銀行からのここ1年の警告を債券市場は先週、ようやく理解したようだ。 米国からドイツ、日本に至るまで、2023年初めにはほとんど想像できなかった利回り水準が今や射程に入っている。債券売りがあまりに極端になったため強気派は降参し、ウォール街の金融機関は予想を撤回せざるを得なくなっている。 独10年国債利回りは3%に接近し、2011年以来の水準。同年限の米国債利回りは、世界金融危機以前の平均に戻り、5%に迫る勢いだ。 どこまで上昇するかが今の問題だ。重要な水準を突破した後、本当の天井が見えない。既に行き過ぎた動きだとする意見がある一方で、「ニューノーマル(新常態)」と呼ぶ人もおり、中央銀行が何兆ドルもの債券を買い入れ市場をゆがめた時代の前の世界に戻ることになるという。